ボールを捕球できない・バント・バッティングでボールに当たらない!イップス?

こちらは2018年のブログ記事です。

 

こんばんは。 広島市南区の整体 鍼灸 佐々木整骨鍼灸院です。

先週の土曜日ですが大雨の中、わざわざ浜田から来院されました。

高校一年野球部男子。外野手。

 

1ケ月前から急に「ボールを捕ることが出来ず、キャッチボールも×、バッティングも全然球に当たらず、バントも出来ない!」とのことで来院。

当然来院するまでに脳外科・眼科等行っても原因不明。

 

今までに無いイップス?と言って良いのかどうか?わからない症状で、どうしたら良いか?

ノープランでじっくりと話しを聞く事にしました。

多くの場合、切っ掛けとなる原因があることが多いのですが(無い場合もありますが、その場合は自分が気づいていないストレス等の場合があります。)

今回は、1ヶ月前、試合でボールが飛んできた時に完全に見失い、全く的外れな方向に走っていってボールを捕ることが出来なかったそうです。

それから次の打者の時も、頭上を越えるホームランだったのですが、全くボールが見えなかった。

それ以来ボールが捕れなくなった。

ボールがバットに当たらなくなったそうです。

お父さんが仰るにはその時は、コンタクトが合わなかっただけだった。との事で眼科に行ってコンタクトを変えても何も変わらなかったそうです。

 

もしかして。。。

 

と思うことがあったが、先ずは一般的なイップッス症状の発生メカニズムについて図に書いて説明し、それから今回は、「たまたまボールを見失ったことが、きっかっけで、眼が何か誤作動を起こして見えなくなった。というよりも、見えているけど、身体の反応が少し変わり、眼からの刺激に対し、今までとは違った身体の反応(行動)微妙なズレが生じているのでは無いか?」という仮説を説明。

 

先ずはたった1ヶ月だが、野球が楽しくなくなり、どうしたら良いのか?不安や恐怖等さまざまな気持ちでどん底に落ちているメンタル面を引き上げるため、そして自信を取り戻すために過去を振り返り、野球が一番楽しくて自信に溢れていた。

そして、大活躍した試合を思い出してもらい、それをアンカリングしてもらう。(毎日寝る前に練習する事を宿題に)

 

その予行演習で梅干しを食べるイメージトレーニングを行い、脳はイメージだけで身体に反応を起こすことを実感してもらう。(半分催眠誘導だが、見えるモノ・聞こえるモノ・身体の感覚をしっかりとイメージするための練習)

 

そこから、実際にボールを投げて受けてもらうことに。ホントに捕れない。。。(^^;)

 

ここから初めに気づいたことを実践してもらう。

 

多分、ボールを見失った事によって集中して、ボールを見るようになったと思う。

野球では空振りすると必ず「ボールをしっかり見ろ!」と怒鳴られる。(笑)

こちらは野球ではありませんが卓球の解説でわかりやすく説明してあります。

 

本来野球をやっていて、上達してくるとボールは見ていますが、最後までしっかりと見ているようで見ていません。

感覚に任せています。(多分多くの人は)

 

それを意識的にしっかり見ようとすると、無意識に力が入り、手の動き等のズレが起きるのだと思います。

眼球運動を見ても若干問題が。

 

そこで、周辺視野の説明をし、ボールを見ないように周りの空間全部を見て、飛び込んでくるモノ(ボール)に反応するようにと伝え、捕球をしてもらうと先程と違って捕れるようになる。

 

色々なボールを投げたり、廻転してもらって捕球してもらったりしても全く大丈夫に。

ついでにバントも試すと初めは全く当たらなかったのが、上手く当てる!

 

周辺視野と中心視野を何度も繰り返し、その違いを身体で覚えてもらいました。

中心視野と周辺視野

 

そして、雨が止んでいたので、裏の公園で本物のボールを使ってキャッチボールやフライを投げて捕球してもらっても全く問題なしに!

 

本人も希望の光が見えたようで良かったです~♪

今回のような症状をイップスと呼べるかどうかはわかりませんが、結構スランプってこんな感じになっているケースもあるかもしれませんね。

 

最後にジャグリングの練習も宿題に。