イップスの症例|陸上選手のイップスⅡ?(ぬけぬけ病?)

こちらは2018年のブログ記事です。

こんばんは。 広島市南区の整体 鍼灸 佐々木整骨鍼灸院です。

昨日「うちの娘が陸上競技をしているのですが、足の違和感が強く走れなくなり、靴を変えてもどれも合わない状態でどうにかなりませんか?」との相談。

 

以前その娘さんの長女がやはり足の違和感で来院し良くなったので、次女が同じ感じになったので連絡したそうだ。

 

いわゆるイップッスに近い感じ?かなと思いつつ、今日の来院を迎えた。

 

色々と話しを聞くと、1年半前に急に足に違和感を感じて走れなくなり、それから走れないストレスで段々と過食になりとうとうクラブ辞めたい学校辞めたい状態となり、昨年12月に心療内科に行き抗うつ剤を処方され徐々に回復。

 

今は過食が無くなり少し走れるが、右足の違和感が強く、どんな靴を履いても合わない感じで歩く時も右足だけが変とのこと。。。。

以前来院した陸上選手のイップス?とは少し違う。

 

陸上選手のイップス?

 

本当にイップスの感じだけど、明らかに神経症的な感じで病院での薬の処方で楽になっているから、そこも踏まえて先ずは今の状態になるまでの仮説をホワイトボードに書いて説明。

 

走れなくなった切っ掛け等を聞くと初めは分からなかったが今思うと「トレーナーの先生が、「「酷い浮き指じゃね~これじゃチャンと走れんわ~!」」と言われた後くらいからとの事で、それが引き金になった可能性もあるが、それだけでは無く、様々な要因が重なってなった事を説明。

 

そして色々と聞くとビックリ!

 

以前来院したイップス?かもという男子生徒と同じクラスで隣の席だそうで、こんな奇跡的な事があるなんて!その子は元気に今は走っているそうでそれを聞いて安心した。

 

一通りお話しを聞いて、4月から高校最後の年なのでいつまでに全力で走れるようになったら良いか?いつが引退かなどを聞きながら今後の復帰に向けた計画を立てる事を提案し、そして治るためには何をしたら良いか?をしっかりと説明。

 

それから実際に身体を診ようと思ったのですが、身体を整えても遠方からの来院なので通う事が出来ず、先ずは自分自身で出来る事を中心にと考え、足の感覚を変えるために先ずはバランスボードで遊んでもらいました。

 

はじめに普通に歩いてもらい今の足の状態をチェックしてもらいました。

 

そうすると右足の小指側が外に流れて不安定な感じがするとの事。

 

バランスボードで遊びながら意識して貰う事を説明。

先ず足下は見ない。

遠くをボーッと見る。

そして大事な事は頭は天井から吊り下げられて肩や首・手の力を抜いてバランスを取る事と足の感覚を無視する事。

暫く遊んでももらったあとにまた歩いてもらうと少し感覚が変わったがまだまだ気になるとの事。

それから足半や一本足の下駄等を使い同じようにチェック。

段々と足の違和感がなくなってきました。

歩き方も少し力が抜けた感じ。

 

そして最後に三点インソールで身体の安定感のチェックをした後にその効果を実感してもらって歩いてもらうと違和感がほぼゼロに! \(^O^)/

 

今日履いてきた靴にインソールを入れて室内で歩いてもらうと全く違和感が無く嬉しそうに歩いています。

ついでなのでそのまま外に出てもらい近くの公園で走れそうだったら走って!と指示。その間僕は休憩~(笑)

 

10分後くらいに帰ってきた時本当に嬉しそうな顔でした!

良かった!

それから自分で出来るセルフケアを伝え、足と頭だけ簡単に施術。

あとはLINEでフォローすることに!

 

少し前に進むことが出来そうです~

今回はイップスと言えるかも?!これから本格的に走り始めた時にどのようになるか?若干不安はありますが、上手くフォローしていきたいと思います。

続き~

こんばんは。 広島市南区の整体 鍼灸 佐々木整骨鍼灸院です。

陸上選手のイップス?part2に書いた選手から早速LINEでお助けメッセージ。。。

「あの後は調子良かったけどまた走れないし、歩けないです~どうしたら良いですか?」と。

やっぱり!

野球のイップスでもあるのですが、その時は良くても普段の練習や日常に戻ると直ぐに戻る事が多いので、毎日やる課題をしっかりとやってもらうように伝えています。

野球ではイメージトレーニングと身体の緊張を緩める体操。

 

今回は特に伝えてなかったのでこうやってメッセージをもらえると助かります。

 

先ずは頭で理解してもらうために今起きている症状を具体的に説明。

 

その為に色々とネットで探すと見つかりました!

 

陸上選手のイップスではなかなか見つからなかったのですが、ランナーズジストニアで探すとぴったりの記事。

 

怪我を押して練習しても何の得も無い

 

この記事の中の

「着地して地面を蹴った足がどこにいくのかもわからないので、練習中に止まってしまうこともありました。それに、ずっと足に意識がいっているので、集中力がもたないんですよ。30分、40分くらい走るだけで、脳みそが疲れちゃうんです」

この部分に彼女(選手)はビックリしたようです!「私と同じ症状だ!」って。

この記事を読んだ後久しぶりに気持ち良く走れたそうです~♪

 

先ずは頭で【私に何が起きているのか?】を理解する事が大事です。

 

なぜなら何が起きているのか?分からないと足が悪いのだろうか?靴が悪いのだろうか?インソール?体幹が弱い?・・・・など様々な心配をするからです。

だから先ずは、頭でランナーズジストニアを理解する事。(ランナーズジストニアかどうかが分からない場合も多いと思いますが)調べるとカックン病、ローリング病、ヌケヌケ病などと言われているようです。

僕自身は知りませんでしたが。。。

 

今回色々調べて彼女に伝えたHPは上記とこちら。

 

「局所性ジストニア」の女性ランナー、後ろ向きランニングで再び走る喜びを。

足が抜けたら最初に読むブログ

 

僕自身は大事な事は野球その他のイップスに共通する原理として身体の動きに意識がいけばいくほど治らないと考えていますので、身体の動きを無意識に行えるように指導します。

 

その為にイメージトレーニングや身体の緊張を緩めるトレーニングを宿題にするのですが、走るという行為は少し難しく、先ずは違和感を感じない歩き方、走り方を探します。

 

なので上記の後ろ向きのランニングは1つの方法です!

そして走る基本の重心を移動させる時に意識する部分の意識化。

脳の誤作動を改善させるために両手でジャンケンしながら歩く走るなど、とにかく足から意識を外すようにと考えています。

あと先月行ったイップスセミナーで習った超スローモーション投球を真似して超スローモーション歩行も使えます。

音楽家等に見られるフォーカルジストニアのような反復性のトレーニングで起きた場合は休養も必要になると思います。

そして脳機能に対する様々なリハビリが大事だと思います。(残念ながらフォーカルジストニアの方の来院がないので、まだどのような施術及びリハビリが有効か?分からないのですが。。。)

その後はLINEでのメッセージがないので酷い状態では無さそうです。

引退までになんとか復活して欲しいな~近くで来院できる状態ならもっと積極的に指導できるのだが。。。