イップスの症例|中学3年生の野球部員

こちらの記事は2017年のブログ記事です。

こんばんは。 広島市南区の整体 鍼灸 佐々木整骨鍼灸院です。

昨日は久しぶりに野球のイップスの中学3年生が来院しました。

だいたい春先はイップスの患者さんは多いのですが、ここ最近陸上やバレーなどのイップスの患者さんが来院して、野球のイップスは久しぶりのような気がします。

4年くらい前になるでしょうか?

スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇先生のところの勉強会に参加した事があるのですが、その当時はまだJARTA発足前だったので、そこまで有名人では無かったのですが、今は超有名人になってなかなか気軽にお話しを聞きにくいのですが、この前イップスのアンケートを募集していたので、イップスを克服された方はアンケートに答えて頂けたら皆の役に立つと思いますので是非ともお願いしたいです。m(_ _)m

 

イップスなんとかせにゃならん。。

 

今回の中学三年生、去年の秋から急にボールを投げようとしたら投げられなくなった。との事で思い当たる原因がわからない。と。

 

原因がわからない場合は先ず一番はじめにイップス症状が出たシーンを思い出してもらいます。

その時、だいたい先輩に対して悪送球をしたとか、自分の冒頭が原因で大事な試合に負けたとか、そんな事が多いです。

普通ならば誰でもミスをしますから、「ドンマイ!」で済めば良いのですが、責任感が強い子はなかなか難しかったりします。

あとは自分自身に自信があるタイプもイージーミスをする自分を許されない場合もあります。

 

ドンマイとは英語”Don’t mind”からきた言葉で、英語同様「気にするな」「心配するな」という意味で使われる。ドンマイは主に野球などスポーツで失敗した仲間を励ます言葉として使われたが、後に職場や学校など様々な場面で人を励ます言葉として使われるようになる。

 

註1)ドンマイの元となる”Don’t mind”。意図的にドンマイと読んだ和製英語なのか、英語発音の”t”・”d”が聞き取れないためドンマイとなったカタカナ英語なのか不明なため両表記しています。

 

今回は外野からの返球の際、中継のショートに暴投を投げた事が一番初めだったのですが、その出来事がそれほど大きな問題になるような感じではありませんでした。

そして練習では問題なく投げられ試合だけ全く駄目。

との事で、緊張場面で症状が出るタイプのようです。

問診票ではイップス以外にあがり症が書いてあり、どうやらあがり症を治療しなければ治りそうに無い。

逆に言えばあがり症が治ればイップスも治るタイプ。

という事であがり症について詳しく聞き出し、全体像が見えてきました。

あがり症コラム

あがり症克服協会

色々と話しを聞くと、肩も強く足も速いそしてそんな自分に対しても自信を持っていました。

勉強も基高(今広島市内で一番勉強が出来る公立高校)に入れるくらいの学力で勉強にも自信がある。

そんな自分が・・・・みたいな部分が影響しているようでした。

先ずはイップスとあがり症のメカニズムを話し頭での理解をしてもらいました。

それからイメージトレーニングとその実践 & 実感のために、イップス症状が出た一番初めの出来事を思い出してもらい実際にイップス症状が出るかどうかを試してもらいます。

 

今回は初めの場面では上手くイップス症状が出なかったので、ここ最近一番最悪だった時を思い出してもらい、それを体現してもらいました。(これは上手く出来た。)

 

これが出来ない場合は、梅干しをイメージで食べさせる練習をし、唾液が出てくるまでイメージをありありと思い出す事が出来るまで練習。これが出来ないと先に進めません。。。m(_ _)m

 

NLP(神経言語プログラミング)で言う、視覚・聴覚・体感覚をしっかりとイメージさせます。

 

脳はイメージと現実を区別できないくらいアホ(苦笑)だという事を自覚してもらい、イメージで現実が変わる事を実感してもらいます。

 

ここで大事な事はイップス症状が出ている時の、身体の感覚や気持ち等どんな感覚があるのか?を詳しく感じてもらいそれを言葉に出してもらいます。

 

これが変化すれば必ずイップスは治ると思っています。(僕は)ただこの時の感覚を感じられなかったり、意識できない場合は一回のセッションでは無理で、ここを感じられるための練習に時間がかかります。(今回はOKでした。)

 

今度は一番自信に溢れて、楽しく野球をやっていた場面を思い出してもらい、それも身体で体現してもらいます。

これも身体の感覚・思いや気持ちを詳細に話してもらいます。

これが上手く出来ると8割は治ったようなモノです。(個人差はあります。)こういった場面を思い出せなかったり、体現できない場合はやっぱり時間がかかります。。。(^_^;)

 

そしてこの良い状態をアンカリングしてもらい、いつでも何処でも瞬時に体感できるくらい練習をしてもらいます。

 

最後に初めの最悪だった状況を思い出してもらい、アンカーがかかった良い状態をイメージで体現でき、リベンジできたら90%以上の確率で治る可能性が高まります。

 

あとは練習あるのみ。

 

そして身体の緊張を緩めるトレーニングとして気功?スワイショウを2種類伝えて、身体の緊張が取れた時、ボールの重さを感じる事が出来る事を実感してもらい、リセットする時に、ボールの重さを感じる事が出来るかどうか?を判断基準にしてもらうように指導して、全てを統合し、不安材料を聞いて不安が解消したら一応終了。

 

今回はあがり症もあったので、2時間かかりましたが、最後に今の段階で、イップスが何%の確率で治ったと思えるか?を聞くと100%大丈夫なような気がします。と言ったので終了。

 

最後におさらいと実際の問題を伝え、その対処方法(これはマル秘(笑))を伝え終了。

メールで結果や経過を伝えてもらい、疑問があればメールでフォローする事を約束。

 

明日以降が楽しみです!(あがり症についても具体的な実践方法を伝える事が出来ました。(多分・・・・))